不動産集客はSEO? -SEOばかり気にしている不動産会社に潜む罠-
ある不動産売買仲介会社のWEB責任者様からの相談事例です。
2012年末ごろから、ホームページの検索順位下がってしまったので、なんとかして順位を上げたいというお話でした。
2012年の秋ごろまでは「沿線名×不動産」で検索結果が1ページ目に上がっていたのが、年末くらいから突然10ページ以上たどっても出てこなくなったということです。
もともとその沿線で数店舗を経営されており、名が知れていた会社だったので、検索されて出てこないはよろしくない、と。
おそらく、検索エンジンのアップデートの影響(パンダアップデート、ペンギンアップデート)なんだろうと思いながら話をさらに聞きました。
その後も、やっぱりSEOの話が中心で、社歴も長いし、規模もそこそこあるのでやはりSEOで検索順位を上げないと面目が立たないというようなお話を伺いました。
ひとしきり話を聞いたところで、検索で上位表示させる経営的な目的・目標は何ですか?と伺ってみました。
その結果、やはり売上に結び付けることなので、問い合わせ数を増やすことということに落ち着きつきました。
そこで、そのホームページからの月間のお問い合わせの数を聞いてみたところ、月10件くらいということでした。
沿線で数店舗を経営していて、名も知れている、リスティング広告もやっているのに月10件の問い合わせ数はちょっと少ないのでは、、、
まずはアクセス解析によるホームページの初期診断をしましょうというお話をして、その日の打ち合わせは終わりました。
翌日、事務所で早速GoogleAnalyticsのユーザー権限を頂戴し、ホームページの中身を分析したところ、こんなことがわかりました。
・月間のホームページ訪問者数は3,000人
・問い合わせ数は月10件
・問い合わせ率は10/3,000で0.003%
誤解を恐れずに例えると、コンビニに3,000人の人が来たのに、買ってくれたのは10人だけという状況。
店長、泣いちゃうと思います。
それくらい問い合わせ率が異常に少なかったんです。
仮にSEO施策を行って訪問者が1,000人増しても、増える問い合わせの数は3件。
SEOだけで訪問者数を33%増させるのは相当なコストがかかりますし、本当にすごいことだと思いますが、それで3件しか問い合わせが増えないのは、、、
とても効率が悪いです。
以上がわかったので、SEOも大事ですが、まずはホームページの中身を変えて、問い合わせ率をアップさせましょうという提案をさせて頂きました。
そうしたところ、確かにまずは出血を止めないといくら輸血しても仕方ないね、ということで納得をしていただけました。
SEOはとても有効な集客手段ですが、WEBの集客は総合力が勝負です。
点ではなく線の視点で、問い合わせまでの道のりを見定めた上で、どこに手を入れていくのか見定めていきたいですね。
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