ここ1週間でマーケティング・オートメーションの相談が2件
ここ1週間でマーケティング・オートメーション(MA)について教えてほしいという相談を立て続けに2件いただきました。
どんどん住宅業界への案内が進んできているようですね。
もう2年以上前の記事になりますが、マーケティング・オートメーションについては過去の記事でもご紹介していますので、以下をご覧ください。
マーケティングオートメーション(MA)は住宅・不動産業界で活用できるのか 1
http://sonedataro.com/realestate/post-2427/
マーケティングオートメーション(MA)は住宅・不動産業界で活用できるのか 2
http://sonedataro.com/realestate/post-2432/
マーケティングオートメーション(MA)は住宅・不動産業界で活用できるのか 3
http://sonedataro.com/realestate/post-2436/
今回相談のあった2件のケースですが、いずれも部長等の上役からMAの導入について検討するように、と指示を受けて打ち合わせが設けられました。
上役の方がMAのことを耳にし、これはすごい、ということで導入を検討しようと思ったのではないかと思います。
MAでよくある失敗例
残念ながら不動産・住宅業界でMAを導入して成功している会社は、私の聞く限り数件しかありません。
原因はいくつかあると思うのですが、最大の原因は、
「マーケティング・オートメーションを導入すれば、あとは全部自動で追客してくれる」
という誤解から導入してしまうことです。
MAを営業する方に責任があると思っていますが、営業は打ち合わせ時に良いことしか言いません。
「営業の人が1件1件メールで追客するなんて非効率な時代は終わりました」
「あらかじめ設定さえすれば、後はすべてマーケティング・オートメーションで自動的に追客になる、夢のようなツールです」
そんな美辞麗句を並べるだけ並べて、夢を見せるわけですが、「あからじめ設定」がどれだけ大変なものかは多くを語りません。
自動的に追客できるようにするためのコンテンツ(特にメルマガの文章や、バナー、HPの追加ページ、シナリオ設計など)はすべて人間が作らなければなりません。(将来的にはAIが代わって、なんて世の中も出てくるかもしれませんね)
ただ、2019年1月時点ではこの設定の部分を詳しく聞かずに、導入してしまった不動産・住宅会社は、ほとんどのケースで導入したものの失敗、という結果になっているようです。
MAを成功させやすいステップ
MAを成功させるポイントは以前の記事でもご紹介した通りですので、今回は不動産・業界の会社がMAを成功させやすいステップをご紹介していこうと思います。
1 長期検討客に単一のメールマガジンの発行を始め、配信する
メールマガジンの送付はMAにとって基本の活動です。
そこで、メールマガジンを送付していない会社の場合、まずはメールマガジンの送付を定着させることがスタートです。
これができなければMAを導入しても、ほとんど意味がないといっても過言ではありません。
売買仲介であるような自動的な物件マッチングメールではNGです。
これが一つ目の関門です。
2 コストを抑えたMAでメールマガジンを配信し、お客様の動きを見る
メールマガジンの配信が定着したら、次にやることはメールマガジンを読んだ方の動向を知ることです。
メールマガジン配信ツールでもユーザーの動きを知ることはできるのですが、MAを使ったほうが安くて簡単にできるようになっています。
割り切って「メールマガジン配信システム」として格安のMAを導入し、ユーザーの動向を認識できるようにすることが2つ目のステップです。
スコアがわかるようであれば、スコアの高い人に絞ってマーケティングの方が電話してみるのも1つの検証になるでしょう。
3 顧客の希望、メールマガジンの購読実績から、ユーザーをグループ化し、興味傾向を細分化する
単独のメールマガジンをしばらく配信していると、ユーザーごとに閲覧傾向が出てきます。
グループを定義し、それぞれのグループで興味関心をまとめ、ここで初めてメールマガジンの内容を細分化します。
そして、グループごとに今後のメールマガジンの内容方針を決め、コンテンツを作成します。
ここが2つ目の関門であり、MAの本格導入開始となります。
以上の3つのステップをすべてクリアできれば、MAの本格活用ができる体制が整うことになります。
特に、不動産・住宅業界ではいきなりMAを本格活用することはハードルが高いでしょう。
まずはご紹介した3つのステップのうち2までを実施してから、本格的に高額なMAを導入することをお勧めします。
-
前の記事
ネット集客と追客の共通点 2019.01.23
-
次の記事
セミナー講師をして気づいた、ネット集客の知識を蓄える機会 2019.02.04