不動産会社を救う「本気の地域密着」
不動産会社の「地域密着」
不動産会社さんがよく掲げられている標語の一つに「地域密着」があります。
地域に根差して仕事をしていて、地域の情報量ならどこにも負けない!という思いですね。
不動産会社さんが掲げる地域密着は、その地域の不動産の情報についてはどこにも負けません!という意味合いで語られています。
ただ、どの会社も地域密着とうたっているので、私もそうですが、お客様もきっと「どこが本当に地域密着なの?」と思っているはずです。
さらに、打ち合わせなどでお客様のほうが地域の物件情報に詳しかったりすると、「地域密着って(苦笑)」と心の中で思っているお客様もいることでしょう。
物件情報で戦う不動産会社は厳しい戦いに
インターネットに物件情報が溢れる現代、物件情報で勝負するということは、人づてでネットに出回る前の物件情報にアクセスできるか、物元を押さられるか、という勝負になります。
ここ最近、買いをメインとしていた不動産会社が、媒介獲得に躍起になっているのもこうした背景があるわけですが、やはり大手の安心・信頼感はとても大きく、思うように媒介を獲得できていないところも多いようです。
不動産会社の営業担当の役割
営業担当がやるべきことは、物件を提案・紹介するだけではないと私は考えています。
物件を紹介するだけであれば、物件の良し悪しだけですべてが決まるので、営業は必要なく、案内係で十分でしょう。
もちろん、物件のデメリットを最小にし、メリットとして伝えることで購買促進させる、という営業としての価値があるかもしれませんが、お客様にとっての真の価値にはつながらないケースが多いようです。(営業が警戒されるところを見ると)
家を購入する人にとって一番達成したいことは、理想の住まいを手に入れることです。
そこで不動産の営業担当の方には、物件情報に詳しいだけでなく、ぜひ目の前のお客様の家族が紹介する物件に住んだらどんな暮らしができるのか、イメージを伝えることに力を入れていただきたい。
具体的言うと、地域の衣食住に詳しく、家族の休日の過ごし方はもちろん、例えばお客様が来た時に喜んでもらえるお菓子のお店や、誕生日などの記念日にぴったりのレストランを紹介してほしい。保育園の事情に詳しかったらさらに素晴らしいですね。
そうしてその街に住むことの楽しさ、すばらしさを伝えて、お客様が理想の暮らしを手に入れるパートナーになっていただきたいのです。
営業が地域のコンシェルジュになるとどんな世界が待っている?
そうしたお客様は、住まいのことだけでなく、様々なことを営業担当に聞くようになります。
そこではもう従来の営業とお客様との関係ではありまん。
お客様の良きパートナーですね。
そうしてお客様が営業の進める家を購入し、紹介されたお店に家族でご飯を食べに行く。
「駅前にある〇〇不動産の■■さんに紹介してもらって!」とお店の人に伝える。
お店の人が営業の■■さんにお礼の電話をしたら、今度は営業の■■さんが店に食べに行く。
そこで懇意になって、お店の店主が不動産の相談がきたら■■さんを紹介する。
そんなやり取りが地域の様々なところで起こるようになったら、その不動産会社は地域の人に応援される不動産会社になっていくのではないでしょうか。
ちなみに、千葉の大網には私の妄想以上に本気で地域密着で事業を行っている不動産会社があり、地域の人に愛されていると聞きます。
そうした本当の意味で地域密着の不動産会社が、これからも続く一つの未来像のだと思ってます。
-
前の記事
商品で選ばれる会社?それとも・・・ 2019.09.11
-
次の記事
恐竜博で気づいた、人を駆り立てるモノ 2019.09.24