東京23区の2割を占める木密地域は不動産市場になりえるか
- 2013.10.24
- 不動産

こんにちわ。
ネット集客コンサルタントのたろうです。
今日は東京商工会議所の不動産部会で行われた講演を聞きにいきました。
その中のテーマの一つが「木密地域」。
木密地域とは木造住宅密集地域の略です。
町屋とか葛飾とか、そういった下町に多く、車が入れない狭い道路にしか面していない木造住宅が密集している地域です。
たとえば火事が起きた場合、隣近所との距離があまりに近いため、火事が飛び火して地域全体を巻き込んだ大惨事になりかねない。
そんな危険なエリアを東京都が「木密地域」と指定しています。
意外と好きなんですが・・・
そんなに広くないんだろうなと思っていたら、なんと7,000ha、東京23区の20%が木密地域だそうです。
火事が起こってからでは遅いので、東京都都市整備局ではこの木密地域を改善するため、様々な取り組みを行っています。
たとえば取り壊し費用は全額助成したり、新しく建て替える場合には、設計費の助成や、固定資産税の減免があります。
木密地域に対する対策についてはこちらのページに詳しく書いてあります。→木密地域不燃化10年プロジェクトにおける取組
この話を聞いて感じたことは、ここは不動産の市場が眠っているなということです。
木密地域は必然的に高齢者世帯が多く10年20年のスパンで住民がいなくなる可能性があります。
相続するべき子供たちが帰ってくればいいですが、わざわざ危険な木密地域に住む子供世代は少ないのでしょうか。
そうすると、燃えにくいいえnそれを所有しますが、建て替えがしにくいエリアなので、住居はそのまま残ります。
そうすると空家として残ることになり、そういった家が木密地域には多くなるのではないでしょうか。
不動産会社の商機はこの時にありそうです。
空家になった木密地域を一括で相場よりも高く買い取って、再開発する。
できるのはデベロッパークラスの会社になってしまうかもしれませんが、そんなチャンスはありそうです。
ただ、大きな難点としては、各住宅の同意を取り付けなければいけないところでしょうか。
マンションの場合は住民の3分の2以上の賛成多数があれば建て替えができます。
が、木密地域の場合は一戸一戸の同意を取り付けないといけないのが大きな障害ですね。
ただ、最近は23区内で空家も多くなってきているので、何かのきっかけで戸建の所有権関係も法制度が変わるかもしれません。
とはいえ、1年や2年で実現する話ではないですね。
マンションの建て替えが三分の二の賛成でOKとなったように、法的な変更が変わらなければなかなか実現できない話だと思います。
長い目を持って注視していきたいトピックです。
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