不動産売買でエンドユーザーのレベルが上がってきている?
ある高額物件を取り扱っている不動産会社の方から伺ったお話です。
高所得者が営業担当に求める知識や情報はもちろん、マナーやサービスレベルが10年前と比べて格段に上がっているそうです。
10年前は新人でも一生懸命やっている営業担当であれば、お客様は「彼は頑張っているから彼から買うよ」と可愛がってくれていたそうです。
ただ、最近は営業が少しでも失敗をしたり、情報を提供できないと、すぐに担当を変更させられるか、あるいはそのご連絡が取らなくなってきているそうです。
高所得のお客様なので、ご自身のお仕事でかなり高いレベルのアウトプットを求められているのでしょう。
不動産の営業担当にも高いレベルを求めるようになってきているようです。
10年前と何が変わったのかというと、お客様の情報や知識が営業を凌ぐほどに豊富になっていることでしょう。
お客様がちょっとやそっとの情報では、営業のことを頼らなくなってきています。
そのため、営業担当としてはお客様が知らないような、業界に身を置いているからこそ入手できる情報を提供しなければ価値がなくなりつつあります。
一方で、お客様側にも余裕がなくなってきているのも一つの要因としてあると感じています。
懐の深さというものでしょうか。
学校教育、家庭内教育が影響していると思いますが、これは深掘りしてもどん詰まりになりますので、ここら辺で止めておきます。
営業担当としてはあまり明るい話ではないかもしれませんが、私個人としては良い方向に向かっている思っています。
それは、情報の非対称性が解消しつつあり、営業担当と家を購入したい・売りたい方が対等になってきているといるからです。
究極的には、ホテルのスタッフよりも格段にサービスレベルが低い不動産会社は存在してはいけないと感じています。
数万円の料金で享受できるホテルのサービスと、数十万円、数百万円の手数料を支払う不動産売買におけるサービスでは、後者のほうが充実していて当たり前だと思うからです。
その良い事例がアメリカの「不動産エージェント」ですよね。
日本の不動産会社の営業の方には、「不動産エージェント」と呼ばれるよう、頑張ってほしいです。
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