複雑化する不動産ネット集客 ~今、不動産ネット集客に求められているもの~
今、不動産ネット集客で求められているもの。
ズバリ、それは総合プロデューサーです。
先日、ある不動産会社の社長とお会いしました。
そこには開発会社の方々もいました。
開発会社の方と社長が話をされていましたが微妙に噛み合っていない様子。
しばらくして、開発会社の方との打ち合わせが終わり、見送った後に、社長と我々の打ち合わせになりました。
そして社長から開口一番こんなことを言われました。
「ホームページ周りの業者と話するのは、本当に骨が折れる。
彼らは成果ではなく、成果物でお金をもらっているからね。
細かいところまで伝えないと、エイヤっと作って使えないものが出てきてしまう。
それなのに、彼らとなかなか言語がかみ合わない。
事業側の意図を伝えるのは本当に難しいね(苦笑)。
会社のビジネスをある程度わかってくれて、ネット集客全般をわかってくれるパートナーがいるといいんだけど」
頼れるパートナーがいたら、、、
社長からの生の意見。
日ごろから我々が同じことをお伝えしているんですが、社長に言われてびっくりしました。
現状のネット集客は以下の理由で、非常に難しい状況になっています。
1.ポータルサイト、リスティング、SEO、ソーシャルメディア、開発と各領域が非常にマニアックになっている。
2.ネット各社は上記の領域のどれかに特化しているケースが多く、全領域を理解しているプロデューサーがほとんどいない。特に開発分野。
3.そのため、各社がそれぞれベクトルを向いて仕事をおこない、ちぐはぐな状況になってしまう。
たとえば、ウェブサイトをリニューアルして、市区町村の物件一覧ができたとき。
そのタイミングでリスティング広告のリンク先ページを、キーワードごとに対応する市区町村の物件一覧に変更するべきできすが、それが実現するケースはほとんどありません。
お互いの仕事がわからないからです。
ふと思い出したんですが、この状況って、昔の日本の製造業によく似てます。
各部署が部分最適を追い続けるあまり、全体最適が損なわれてしまった。
それを打破した有名なケースが、日産の「日産リバイバルプラン」でしたね。
クロスファンクショナルチームという様々な部署のキーマンを集めたチームで横の連携を強化。
部分最適ではなく、全体最適を目指すためのチームで、見事に業績を回復しました。
みんなが息を合わせないと・・・?
ネット集客において、クロスファンクショナルチームのようなものが機能するか?
各社の担当者を集めることは物理的に可能だと思います。
社長あるいは集客の責任者が号令をかけて招集すればできますね。
ただ、重要なのは、ネット集客という特殊な領域において、チームに対して号令をかけられる人がいるか、ということです。
各社、手を抜くことなく、プライドをもって日々ベストを尽くしています。
彼らに対してモノを言える、幅広く深い経験を持った実力のある人が必要です。
今後、ウェブ業界がどんどんマニアックになっていくことは間違いないです。
我々のような立ち位置の人間が大切になってくるなと感じるとともに、これまで以上に勉強しようと気を引き締めた次第です。
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