営業でギネス登録された方の書籍を読みました

「営業の神様」という本を知り合いにすすめられて読了しました。
著者はジョー・ジラードという方で車のセールス記録で12年連続世界No.1、ギネスにも登録されている方です。
ギネスにも登録されているくらいですから、すごい営業方法が書いてあるのだろうと期待して読んだのですが、そんなことは全く書いていない。
裏切られました。
本の表紙に書いてる通り、奇策は全くありません。
例えば、
・時間を管理せよ
・笑顔が大事
・聞き役に徹するべし
そんな営業として当たり前のルールが13個紹介されているだけです。
それでギネスに記録されるような営業結果が出せるの?と思ってしまうくらい当たり前のことばかりですが、著者がすごいのは、それを徹底しているということ。
・同じセールス仲間の野球談話には全く参加せず、就業時間中はとにかくお客様と接触することだけに頭を使う。
・お客様との付き合いは、売って終わりではなく、生涯の友として付き合う。時には自腹を切って補填する。
・お客様とは連絡を取り続ける。デジタルではなく、紙で送り続け、サプライズを意識して接触し続ける。
・新車を販売すると不良が起こるのは当たり前の時代。整備部門30名の人を毎月自腹で接待して、自分のお客様の整備を優遇してもらう。
どれも思いつくものばかりですが、実際にやる人はわずか。
だからこそ、記録となるようなセールス実績を残せたのでしょう。
本を読んでいて一番気になったのは、どうして著者がそこまでストイックに、厳しく仕事に専念していたのか。
ひも解いてみると過去に事業に失敗し、家族を路頭に迷わせた経験があり、二度と同じ体験を家族にさせたくない、という思いが彼を突き動かしているということがわかりました。
金持ちになりたい!という思いから営業の仕事を選ぶ人が多いですが、自分ではない誰かのためにやると決めると、欲望や怠惰に打ち勝てるのかもしれません。
様々な成功者の話や書籍などを読むと、成功できるかどうかの分かれ目は「突き詰めてやれるかどうか」だと個人的にとらえています。
「突き詰めて」というのは、①失敗しても何度も挑戦し、②成功してもそれに満足せず次を目指すこと。
「やれるかどうか」というのは、頭で考えたり、口で言ってたりするだけでなく、行動をしているかどうか。
ボーっと生きてんじゃねえよ!と痛快に怒られる番組が人気ですが、それはボーっと生きている人が多いことの裏返しなのかもしれません。
自分自身が突き詰めてやっているのかどうか、痛烈な反省を与えてくれた本でした。
すすめてくれた知人に感謝です。
営業の仕事を経験されている方であれば、すでに読了済かもしれませんが、もしまだ読んでいないのであれば一読の価値ありですので、ぜひ手に取ってみてください。
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