追客の外注。営業は楽に。会社としては?
先日、出張である地域の工務店のご担当者や経営者の方とお会いしました。
初めての地域でしたので、いろいろなことを勉強させていただきました。
追客代行依頼が数社から
打ち合わせをしていると、複数の会社のご担当者たちから「追客を代行してもらい、モデルハウス予約まで至ったところで、連絡をもらうことはできないか?」というご意見をいただきました。
ネット反響、特にポータルサイトの反響は一括資料請求の影響で、連絡しても返信がない、反応がないというケースが多く、その追客を自社でやりきれないという状況の裏返しかと思います。
ある大手不動産ポータルサイトを運営する会社が、「〇〇〇カウンター」というサービスがありますが、そのような形で送客してほしいということでしょう。
そういう状況で振られてきたお客様は、すでに3社ほどに絞り込まれていて、真剣に検討している状況なので、営業担当としても力が入るところです。
営業効率を高めるための追客代行。本当に効率的?
多くの会社で慢性的に人手不足が発生しています。
営業担当を増やすことも難しく、営業効率を高めることが課題であり、追客を外部の会社に委託することは一つの解決方法と言えるでしょう。(ちなみに弊社は追客代行を行いません)
ただ、私の個人的な意見としては追客を外注することは、エンドのお客様と接触機会を著しく減らすことになるので、諸刃の剣だと思っています。
お客様との接触機会を減らす、ということは現代のお客様の思考や行動パターン、好みなどに触れる機会が減ることになるからです。
お客様との接点を減らすことは、家づくりの進化の糧を減らすこと
最高の家を作っているから、もう当社は変わらなくていい、というのであれば別ですが、そうでない会社は家づくりを進化させていく必要があるでしょう。
そしてそのヒントがお客様の思考や行動パターン、好みなどにあるのですから、外注すると進化の糧をみすみす減じてしまうことになってしまいます。
セミナーや最新の新聞・雑誌などでお客様の動向を知ることはできるとは思いますが、それらは二次情報、三次情報。
一次情報である、直接会うということのほうが、はるかに気づきを得られます。
人の採用ができないから仕方がない、という課題がもちろんあります。
ただ、これは営業に限らず、設計士、現場監督などすべての職種について言えること。
解決しないと会社の将来を担う存在がいなくなる最重要課題です。
簡単ではありませんが、追客の外注よりも、まずは採用活動に全力を入れていただきたいと思います。
住宅含めあらゆる業種のメーカーがどんどんエンドユーザーに近づいている昨今、追客を外注することは5年後、10年後を見た時、果たして会社にとって良かったのか?
外注に出すということはノウハウが社内に貯まらない、ということです。
依存すると値上げなどに対してもなかなか強気に出れませんので、先々の展開も見通していただき、検討いただきたいと思います。
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