AIがキャッチコピーを作る時代はやってくるのか
こんにちわ。
追客力のたろうです。
AIが作るキャッチコピー 効果大
先日、日経産業新聞を読んでいたらある記事を見つけました。
画像をクリックすれば、PDFで記事を読めますので、ご覧になってみてください。
ある情報源があれば、AIが適切なキャッチコピーを作成するサービスを開発した会社の紹介です。
さらに、画像を登録すれば、そこから適切なキャッチコピーを作れるようにもなる。
不動産、住宅業界に置き換えるとわかりやすいですね。
HPやポータルサイトに掲載したい写真を選んでおけば、あとはAIが自動的にキャッチコピーを作ってくれる、ということです。
あなたもこんなサービスがそのうちできるのでは、と考えたことがあったのではないでしょうか?
さて、この記事を読んであなたはどう感じたでしょうか?
いよいよAIで効率化できる!と考えたあなた、前向きですね。
多くの人にとっては、いよいよAIが仕事が奪ってくるぞ、と脅威に感じるようです。
あなたはどちらでしたでしょうか?
記事の中の潜むワナ
ごめんなさい、ここまでは前置きでした。
さて、実はこの記事にはちょっとしたワナがあります。
もう一度、記事をじっくりと読んでみてください。
わかりましたか?
それは、このサービスを使った、改善効果がほとんど記載されていないのです。
記事の中央列に、キャッチコピーが適切だと検索エンジンからの流入数が増える、購入されやすくなる、と記載されていますが、具体的な数字は記載がありません。
そして、その後は記事のほぼ半分を使って、将来の希望的観測が書かれている。
裏を返すと、現時点で実現しているのは、商品名を登録すれば、それにまつわるキャッチコピーを作ることができる、それは効果がありそうだ、というところまで。
冷静に、もう一度読んでみてください。
1回読んだだけで気づいていたあなたはさすが!というべきですね。
メディアはAIの記事を取り上げたがっている
実はAIに関する記事のほとんどは、改善効果の記載がありません。
社会での実証を経ずに、開発段階で記事として取り上げられているからです。
なぜ、そんな段階で記事になるかというと、AI・人工知能と書いておけば読者が増えるからです。
メディア側の理由で、AI・人工知能がもてはやされているのです。
ブームに流されず、自分の目と頭で冷静な判断を
仕事柄、AI・人工知能に関する情報は積極的に仕入れるようにしています。
その中でAI・人工知能の最前線の方々とお付き合いがあります。
そこでよく聞くのが「今のAI・人工知能はブーム」ということ。
社会全体をまきこんだ開発・テスト段階なのです。
この話を聞いて思い出すことがあります。
それは2〜3年前にマーケティング業界で一斉を風靡したマーケティング・オートメーションです。
魔法のようなツールだともてはやされたマーケティング・オートメーションですが、実際に使い切れる組織は一握り。
不動産・住宅業界では大企業の中でも一部の組織でのみ利用している状況です。
もちろん、マーケティング・オートメーションを提供する会社は改善を続けているので、状況は変わってくるかもしれません。
ご存知の通り、不動産、住宅業界は特殊な業界で同じものが1つとしてありません。
一方、AIや人工知能が得意なのは様々なケースの共通点を見出し、最適解を出すこと。
ここに大きな乖離があります。
近い将来、AI・人口知能が最適なキャッチコピーを作れるようになるかもしれません。
でもそれは、まず他の業界からでしょう。
たとえばECサイトの方が同じ商品を取り扱っているのでやりやすい。
そうして他の業界で成功してから、最後に不動産・住宅業界にやってくるはずと推測しています。
AI・人工知能に対して悲観的な見方をしていると思われるかもしれませんが、そうではありません。
これから様々な会社からAIを活用したサービスが売り込まれるでしょう。
チャットボットなどはすでに売り込まれているかもしれません。
過度な期待しすぎず、ご自身の目と頭で冷静に判断していただきたいと思います。
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