来場者の8割が成約する展示場づくり

来場者の8割が成約する展示場づくり

2018年3月20日の日経産業新聞のアールシーコア様の記事。

 

簡単に概要をお伝えすると、業績好調で17年度の年間受注棟数は1,000棟を超える見込みだそうです。

それを支えるのが展示場で、展示場新規来場者数が5年で70%増。

住宅メーカーが展示場来場が減少中の中、明らかに異質です。

住宅業界では、総合住宅展示場の一部を借りて、各社がモデルハウスを1棟建てて集客するのが一般的です。

しかし、アールシーコア、42箇所すべての展示場が単独展示場です。

初期コストがかかってしょうがいないはず。

それでも単独展示場にこだわるのには、やはり理由があります。

 

息子と住みたいログハウス

展示場はライフスタイルを提案する場

4月に昭島市に新しい展示場をオープン予定で、そこの5棟のログハウスを建設する予定とのことです。

1社で5棟も建てる理由はあるのでしょうか?

BESSブランドサイトの展示場ページを閲覧すると、その理由が垣間見えました。

展示場では様々イベントが開催されています。

たとえば、

  • DIY体験会
  • 薪ストーブ体験会
  • キャンプ体験
  • 焚き火体験会
  • ユーザーによるCAFEイベント

などなど。

他にも様々なイベントが開催されています。

いろんな考えをもってこのようなイベントを開催されていると思いますが、私が気づいた2点があります。

 

アウトドア好きの人に絞ってイベントを開催

一つ目は、イベントの内容を確認いただくとわかりますが、すべてアウトドアにつながっています。

アウトドア好きの方にターゲットを決めてすべてのイベントが行われている。

明確ですね。

そして、住まいそのものをアウトドアにしましょうという提案をする。

好きな人にはたまらない住まいになるはずです。

 

 

ユーザーを交えたコミュニテイ作り

2つ目は、異様なコミュニティです。

過去の施主をユーザーと呼んでおり、その方々が展示場に登場して、検討しているお客様のおもてなしをするのです。

1のアウトドア好きとも重複しますが、アウトドア仲間を作る感覚なのでしょう。

ユーザーと呼んでいるあたりが一般の住宅会社様と違いますね。

住まいを建築してユーザーとなる。

そこからがスタート、という捉え方なのだと思います。

ここも一般的な住宅会社とは異なるのではないでしょうか。

 

そうして、アウトドア好きの方が家を建てれば、アウトドア仲間にその話をする。

当然、アウトドア仲間もログハウスの家に「いいなあ」という憧れを持つ。

そして「それならちょうど今度展示場でイベントあるんだけど、俺がもてなすんだよ。来てみてよ」とユーザーが誘う。

こんな循環が回って、口コミの形で広がっていっているのでしょう。

非常にうまい戦略だと思います。

 

仲間に勧められる感覚

社員の方にお会いしたことはありませんが、もちろん社員もアウトドア好きでしょう。

そうすると、営業とお客様、という関係性ではなく、アウトドア仲間という関係性になる。

どれだけ話がしやすいかはわかりますね。

展示場来場者の8割が成約するのもうなづけますね。

 

自社の色を打ち出す

さて、あなたの会社にどのように応用したらいいのでしょうか?

ログハウスを建てるようにすれば良いのでしょうか?

おそらくそれはちょっと違うでしょう。

これからやってもすでに成功している競合がいるわけですからね。

他の会社にはない「色」を出してその「色」に魅力を感じるお客様を集める。

どんな「色」にするかは経営者の考え方次第です。