制作会社とエンジニアの需給ギャップから見えた、制作会社の選び方

制作会社とエンジニアの需給ギャップから見えた、制作会社の選び方

最近、HP制作会社の人やエンジニアの方と会うことがあったのですが、その内容が両極端でした。

HP制作会社の方と話すと、制作の話があればぜひお話をください、と言われます。

エンジニアの方と話すと、3ヶ月先まで受けられません、と言われます。

どうして同じWEB業界でこうも違うことが言われるのでしょうか。

私なりに現場を考察してみました。

 

HP制作会社とエンジニアの違い

WEB業界に詳しくない方だとHP制作会社とエンジニアの違いがよくわからないかと思います。

HP制作会社というは、まさにHPを作る会社でWEBの表側(WEBサイトとして見える側)を作ることを専門にしています。

具体的にはデザインやコーディング(ブラウザで綺麗に見えるように調整)などをメインに仕事をしている方々です。

おそらく、みなさんがよく会っているのは、ほとんどこちらの方々でしょう。

次にエンジニアというのは、WEBの裏側(WEBサイトにはあまり見えない側)を作ることを専門にしています。(そうでない人もエンジニアと自称する場合がありますのでご注意を)

具体的にはサーバの環境設定や、データベースの構築などです。

エンジニアがいないとHPはただの紙ぺら。

彼らの仕事のおかげで物件情報の更新や個人情報の取得などができます。

 

WEB制作は人気があり、エンジニアは人気がない

そして冒頭に戻りますが、HP制作会社は仕事をどんどん受けたい一方、後者のエンジニアが仕事を受けたくても受けられない状況なのはなぜなのでしょうか。

おそらくその答えは、なりたい職業と社会で求められる仕事のミスマッチが起きているからだと思われます。

デザイナーなどの職業は、学生や学校の認知度も高く、華やかなイメージもありやりたい人は多い。

なにより作っていて楽しい。家づくりで言えば、インテリアコーディネーターのような仕事です。

一方でエンジニアの職業は、ひとつのサービスを自分で作れるようになるまで何年も修行が必要と言われています。

すべてに当てはまるわけではありませんが、デザイナーとして一人前になるよりも時間がかかるし、求められる技術は広く深い。

家づくりでいうと、基礎工事から構造の仕事です。

 

社会で求められているのはエンジニア

この2つを比べた時、デザイナーの仕事をやりたい人が多くなり(特に女性)、エンジニアは不人気で人は少ない。

一方で、現在、様々なWEBサービスがすごい勢いで開発されていますが、そのほとんどはエンジニアなくしては作り得ません。だからエンジニアが引っ張りだこなのです。

このギャップ(供給と需要の差)が冒頭のような会話を生んでいるのだろうと推測しています。

 

HP制作会社の営業が熾烈なわけ

ここまではWEB業界の状況について解説してきたのですが、それが不動産・住宅業界のみなさんにはどう影響するのか。

それは、HP制作会社選びを慎重にしていく必要があるということです。

というのも、WEB人材は増えていますが、あいかわらずWEBの表側を作れる仕事が人気です。

社員を抱え込んだHP制作会社は給料を支払うために受注を獲得しなければいけませんが、プレイヤーが増えていく一方でその競争が熾烈になっている。

もちろん、デザイナーの中で優秀な方は引く手数多ですが、それも一握りです。

 

HP制作会社選びはますます慎重に

HP制作会社の売り込みはあっても、エンジニアの売り込みがないのは以上のような背景があるからですね。

HP制作会社は一部のクオリティの高い会社と、廉価でそこまでクオリティが高いわけではない制作会社と二極化が進むでしょう。

HP制作会社選びで新しい制作会社にお願いしようとする際は、まず、小さな仕事を依頼して、その仕事ぶりから判断するというステップを踏むこともご検討ください。