総展に出店していない工務店こそ、ネット集客から契約を獲得できる

総展に出店していない工務店こそ、ネット集客から契約を獲得できる

先日、あるハウスメーカー様のところにお邪魔しました。

集客はおおむね好調ということです。

特に某不動産ポータルサイトが運営しているカウンター業務からの送客での契約が獲得できているということでした。

(回りくどい言い方ですみませんが、わかる人にはわかると思います)

とても洗練された、スタイリッシュなデザインの住宅を建てるので、カウンターで施工事例を見た方はひきつけられるのでしょう。

 

一方、ネット集客からの営業状況について確認すると、そこについてはあまり力を入れられていない、ということでした。

ポータルサイトやHPで反響はあるものの、現場の営業担当としては、カウンター送客など、会えるお客様、会えたお客様を優先して対応するので、ネットで反響したお客様はきちんと追客できていないということでした。

別のあるFC本部の集客担当者のかたは、本部で集めたネット反響を加盟店さんに送っても、薄い・会えない、とお叱りをいただくことがあるとおっしゃっていました。

注文住宅の分野において、他の業態に比べて、ネット集客をしてもなかなか次につながらない、特に、過去に、紙媒体をメインとした集客や、展示場集客でうまくいっていた会社でそのような課題を耳にします。

一方で、ここ10年ほどで会社を設立した工務店などは総合展示場に出店できないので、街角に展示場(原寸大)を備えておき、そこにネット反響のお客様をいかに送客するか、ということに集中して取り組んでいます。

総合展示場に出店できなかったという弱みが、ネット集客→追客のレベルアップにつながり、現在は強みとなっています。

 

突然ですが、コダックという世界的に有名だったフィルムメーカーをご存知でしょうか?

カメラ市場を牛耳っていた、世界的な会社でした。

しかし、フィルムの需要が急激に減り、デジタルカメラが台頭してきたにも関わらず、過去の成功に固執して、新しい分野への取り組みが遅れ、ついにはフィルム市場の衰退とともに倒産してしまったのです。

過去の成功体験が失敗を招き寄せる例として、よくビジネスの本に登場します。

 

注文住宅の分野では、フィルムほど急激な市場変化は起こっていないでしょう。

まだまだ展示場来場や紙媒体などの集客が効きます。

そういったお客様に絞って営業をかければまだまだ契約は取れるし、売り上げは上がります。

ただ、この状況がずっと続くと思う方はいらっしゃらないと思います。

技術革新に伴い、間違いなくリアルでの集客は縮小し、デジタルを使った集客が増えていくのは間違いありません。

その時になって初めて本格的にネット反響に取り組むのと、今のうちに時間をかけて試行錯誤していく会社とでは、3年後、5年後に埋めきれない差となってでてくるのではないでしょうか。

 

役員レベルでは、このような意識をほとんどの方が持っているでしょう。

しかし、多くの会社で現場がきちんとネット反響を追客しない、という課題を持っています。

現場任せにしていると変わりませんので、会社単位で何かしらの変化を起こしていく必要がありますね。